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割増賃金の引上げについて(2023年4月1日より)
2023.03.03(金)
お知らせ
2023年4月1日から適用される時間外労働の割増賃金率の引き上げについて説明します。
(1)時間外労働の割増賃金
労働基準法では、労働者を、1日8時間、1週40時間を超えて労働させてはならないと規定しています。これを法律で定められている時間ということで「法定労働時間」といいます。しかし、繁忙期等においては「法定労働時間」を超えて労働させる必要性が生じる場合があり、このような場合は、時間外・休日労働に関する協定届(36協定)を締結し、所轄の労働基準監督署へ届け出ることで「法定労働時間」を超えて労働させることや休日に労働させることが可能となります。「法定労働時間」を超える労働を「時間外労働」といい、労働基準法において、通常の労働時間の賃金の計算額ではなく、政令で定める割増率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならないと定めています。
(2)割増賃金率
時間外労働の割増賃金率は、大企業と中小企業、月の時間外労働が60時間以内であるか60時間を超えているかによって次の表のように定められています。
(2023年3月31日まで)
大企業 60時間以内25%以上 60時間超50%以上
中小企業 60時間以内25%以上 60時間超25%以上
大企業については変更ありませんが、中小企業の割増賃金率が変更となります。具体的には、2023年4月1日から中小企業の月60時間超の割増賃金率が「50%以上」に引き上げられることとなります。大企業は2010年から50%以上に引き上げられ、既に適用されており、中小企業への適用は猶予されていましたが、この猶予期間が終了するということになります。したがって、企業規模関係なく2023年4月からは、月60時間超の時間外労働の割増賃金率が50%以上となります。